今日は引っ越し前からご贔屓にして頂いているお客様よりタイミングベルト交換のご依頼を頂きました。
定期的に車を見させて頂いているので、コンディションはばっちりです。
今回、50,000キロを走行されてそろそろ儀式(?)のお時間との事でお預かりです。
アルファ乗りのお客様は大体お悩みになるこの儀式。
日本車と違い、100,000キロまで無交換というわけにはいかないのがイタリア車。。。
悩ましいですが、切れてしまうとエンジンがかからなくなってしまい、エンジンに大変なダメージえを与えてしまう可能性がありますので、予防整備の観点からだいたい50,000キロくらいで交換された方がよろしいかと思います。
真ん中のプラスチックカバーの中にタイミングベルトが鎮座しております。
カバーを外すと、大きなギアが見えます。
これがタイミングギア(カムギア)です。タイミングベルトでクランクシャフトとつながれており、クランクとカムのタイミグを取っています。タイミングベルトはその名の通りタイミングを取っているベルトですので、ファンベルトの様な形状をしておりません。ギアとベルトがしっかりとかみ合う様に丸歯型のベルトです。
下の方に見える、タイミングベルトでつながれたプーリーがクランクシャフトのプーリーです。右の真ん中位にあるものがウォーターポンプ、左の真ん中より少し上のプーリーがタイミグベルトテンショナーです。
タイミグベルトを取り外す前に、クランクのタイミングを出すための専用工具を取り付けます。
これまた日本車と違い、殆どのヨーロッパ車はタイミングを取る為に専用工具を必要とします。これが無いと、万が一タイミングがずれてしまった場合、正確なタイミングを見つける事が出来なくなってしまいます。
タイミング工具を取り付け、タイミグベルトを取り外します。
当然ながら、カム側も専用工具があります。
今回はウォーターポンプも交換します。タイミグベルトでウォーターポンプを回しているエンジンは基本的にタイミングベルトやテンショナーだけでなく、ウォーターポンプも交換をお勧めしております。タイミングベルトを交換しても、ウォーターポンプが壊れてしまい、ロックした場合、タイミグベルトが切れてしまうからです。
取り外しました。
ウォーターポンプが取付られていた面を紙やすり等で整えます。
新旧のウォーターポンプです。
ウォーターポンプを取付け、ベルトを組んでいきます。
組み付け後、カバーやエンジンマウントを戻し、冷却水のエアー抜きを行い終了です。
試運転後、水漏れなどの確認をしてご納車致しました。
アルファ ミトやジュリエッタ、フィアット500等、タイミングベルトを採用しているお車にお乗りのお客様、交換等のご相談でも大丈夫ですので、不安な事がございましたらご連絡下さい。