今回もありがたい事にホームページからお問合せ頂きました。
エンジンがガタンガタンして加速しなくなるとの事でご来店頂きました。
この際に点検を行い、悪い所を修理するとのご依頼も受けました。
全体的に点検していきます。
1.4スポーツです。外見がスポーティ仕様ですね。
まずはエンジン不調の点検から。
普段走行するには不調は出ません。
坂道やエンジンに負荷がかかる時、ガタンガタンと振動が出て加速不良になってしまいます。
お客様にお聞きしたところ、9万キロイグニッションコイルを交換されていないとの事で、まず疑ったのが点火系。スパークプラグも、それに火花を飛ばすイグニッションコイルも消耗品です。9万キロもったら優秀です。
当店の”代”車ならぬ、”代”イグニッションコイルを取付け、同じシチュエーションを作り走行すると、車は不具合無く力強く登っていきます。
やはりイグニッションコイルの不良ですね。
イグニッションコイルとスパークプラグを交換し、エンジンは完調になりました。
さて、次は全体的な点検を行います。
イグニッションコイルの一件で試運転はさせて頂いているので、走行状態は把握できました。走行した感じは特に悪い感じはありません。
リフトアップし、色々点検していくと、幾つか出てきました。
まず、タイミングベルト。
かなりの亀裂が入っており、ベルトが切れそうな危険な状態です。
その次はドライブシャフトインナーブーツ。
こちらは完全に切れており、ブーツ内に入っているグリスが飛び散っておりました。
お客様のご了解を得て作業開始です。
まずはタイミングベルトから。
一度交換されている形跡がありました。記録が無いので多分ですが、5万キロ前後で交換されているのではないかと思われます。それでも前回の交換からすでに4万キロ強。やはりメーカーがうたっている5万キロでタイミングベルトは交換してください。というのは間違っていない様です。
専用工具で固定し、交換していきます。
今回、写真を撮り忘れてしまいましたが、ウォーターポンプも同時に交換しております。よくウォーターポンプは交換必要ですか?とご質問を頂きます。お答えとしては必要です。理由としては、ウォーターポンプはタイミングベルトで駆動されており、交換するにはタイミグベルトを外さないといけません。また、せっかくタイミングベルトを交換してもウォーターポンプが不具合を起こしてしまった場合、タイミングベルトも切れてしまう可能性があります(不具合内容による)。ですので、ウォーターポンプは同時交換とお考えください。
いつもの画像です。この様に大き目な亀裂が入っており、怖い状態でありました。
次にエンジンマウントの交換です。
エンジン始動時や、アイドリング時にエンジンの振動が直接ステアリングに響く様な振動がありました。
原因としてはエンジンマウントが劣化し、つぶれてしまう為に起こる事が多数です。
いきなり交換後の写真ですみません💦
左が新品、右が今まで取り付けられていたマウント。上の皿の部分とマウント本体の隙間が段違いで違うのがお分かりになるかと思います。
交換後はかなり新車に近い、振動の無さになりました。
最後にドライブシャフトインナーブーツ。
写真の様な切れ方をしており、ドライブシャフトブーツ周りにグリスが飛び散っているのが見受けられます。
このままにしてしまうと、グリスが全部出てしまい、ドライブシャフトブーツ内のベアリングが焼き付いてしまいます。
異音が出る前に気がついてよかったです。
ドライブシャフトを取り外しました。
ドライブシャフトインナーブーツを取り外し、ベアリングを洗浄します。
新しいドライブシャフトインナーブーツを取付け、ブーツバンドで縛っていきます。
完成ですー。
全て作業後、試運転を行ったのですが、部品たち交換前とは段違いに元気になってくれました。
上記のドライブシャフトインナーブーツを筆頭に、放置すると部品が壊れてしまい費用がかさんでしまう事が多々あります。
人間と同じですが、そうなる前に定期点検で発見し、早期発見、早期治療を行いましょう。
お問合せはお気軽にどうぞ。お待ちしております。